万引き今昔

2213年6月7日

未来社会ではすべての物品がタダで供給されるなら、物品供給所から自由に物品を持ち去ってもお咎めなしなのかという期待?を持たれるかもしれません。

残念ながら、答えはノーです。前回も報告したように、物品供給所では決められた数量の取得をレジで確認・記録するまでは、所有できないからです。

とはいえ、物品供給所からの無断持ち去りは、いわゆる窃盗とも違います。この点、資本主義社会のスーパーで商品を無断で持ち去るいわゆる万引きが窃盗罪として処罰されたのとは異なっています。

やや細かな理屈になりますが、物品供給所の物品は供給所が所有しているのではありません。物品供給所は社会的共有物としての物資を保管・占有しているにとどまります。

ただ、それは法に基づく正当な占有ですから、物品供給所が占有する物品を無断で持ち去ることは許されず、やはり犯罪行為なのですが、個人の家から物を盗む窃盗罪とは異なる「社会的物資横領罪」という罪に当たります。

物品供給所からの無断持ち去りは今でも「万引き」と俗称されていますが、その意味は資本主義時代とは大いに変わったわけです。

ちなみに物品供給所の出入りチェックは意外に厳しく、出入り口には保安ロボット装置が取り付けられています。万引きして通り抜けようとすると警報が鳴るだけでなく、ロボットアームで身柄を拘束されるのです。

こう書くと、未来社会はすべてがタダである反面、厳しい監視・統制社会なのかと思われるかもしれません。決してそうではないのですが、このことについては次回報告します。
[PR]
by komunisto | 2013-06-07 11:47 | 法律