原発いらずの世界

2213年7月10日

2013年の日本では、フクシマ原発大事故から3年も経たないうちに、原発再稼動へ向けてじわじわと動き出しているようです。もう一度くらい大事故が起きなければ懲りないということなのでしょうか。

200年後の未来世界では、そもそも原子力発電というものは利用されていません。今、「未来世界」と言ったように、原発は世界中で一つも稼動していないのです。70年ほど前にできた「持続可能エネルギー条約」という世界条約に基づいて原発が全世界で全廃されたからです。

原発は環境・エネルギー革命の意義もあった100年前の世界連続革命の後、順次廃止されていきましたが、一部にはなお原発への執着が見られました。そのため、上記の条約が成立するまでには革命からなお30年近くもかかったのです。

この点、核兵器の全廃は革命が一巡した後、直ちに実現したのと比較して、原発については「核の平和利用」というキャッチフレーズの呪縛には強いものがあったようです。

ただ、「原発廃止」と言っても、旧原発の廃炉作業は今なお世界中で続いており、核廃棄物の処理も簡単ではありません。それだけのために、「世界反原子力機関」という専門機関が設けられ、廃炉プロセスの常時監視が行われているほどです。一度建てると閉鎖すら困難な原発は、旧世界が作り出した厄介施設として未来世界では迷惑がられているのです。

現在、世界の電力供給は再生可能エネルギー発電が85パーセントで、残りを最小限度のガス、火力発電等の枯渇性エネルギー発電で補っています。

こうしたことが可能になったのは、貨幣経済の廃止により、高度な再生可能エネルギー技術の開発と管理運用にコストがかからなくなったことに加え、資本主義が廃された未来世界では生産活動と日常生活の省エネ化が徹底しているため、旧世界と比べて、必要なエネルギー量が少なくて済むことも大きな要素です。

地球温暖化もなお完全には終息していませんが、革命後この100年間でその進行に歯止めがかかったため、夏でも意外に涼しく、猛暑でクーラーを付けっ放しということはまずないのです。それどころか、クーラーのない家庭も珍しくなく、面白いことに日本の団扇がクーラー代わりとして世界に普及しているほどです。

残念なのは、ここまで到達するのに、人類はフクシマの事故から100年以上もかかってしまったということです。人間という生き物は、その行動原理をなかなかすぐには変えられない守旧的な生き物なのでしょうか。
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by komunisto | 2013-07-10 09:35 | 環境