「地球村」の実現

2213年9月5日

これまでにもしばしば「世界共同体」について触れてきました。わかりやすくするため、これを旧国際連合の後身として説明してきましたが、実際のところ世界共同体(世共:Universala Komunumo)と国際連合(国連:United Nations)の構造は大きく異なっています。

国連はあくまでも主権国家の連合組織にすぎませんでしたが、世共は主権国家ではなく、領域圏と呼ばれる未来世界特有の政治単位で構成する共同体組織です。それはまさに「地球村」と呼ぶにふさわしい世界組織です。

この違いは言葉以上に大きなものがあります。特に重要なのは、条約の効力です。旧国連条約は加盟国の主権を優先し、それを批准するかどうかは各国の自由に委ねられていました。従って、自国の都合から重要な国連条約の批准を拒否し続ける加盟国も珍しくなかったのです。

しかし、世共条約は構成領域圏すべてを拘束しますから、制定過程では反対した領域圏も条約が成立した限りはそれに従わなければならず、所要の法改正も強いられます。

こうした強力な条約の審議・議決を行うのは、「世界民衆会議」という世共の最高議決機関です。通称「総会」と呼ばれますが、構成領域圏は「総会」で平等に一票を保有します。その投票権は各領域圏の国会に相当する中央民衆会議によって選出された大使代議員が行使することになります。

現時点で世共を構成する領域圏は73あります。私が旧世界にいた21世紀初頭の国連加盟国が200近くあったのと比べ、領域圏の数はざっと三分の一ほどです。これは、小さな島嶼国家などが合併したことによる結果のようです。一方で、かつては国を持てなかったクルド人は独立のクルド領域圏を形成しています。

ところで、世共の執行機関は領域圏が地域ごとにまとまった「環域圏」と呼ばれる五つの大地域の民衆会議が選出する環域圏常任全権代表で構成する「環域圏代表者会議」です。

環域圏は国家という単位が常識だった旧世界にいた者にはわかりにくい概念ですが、例えば日本領域圏は「環東方アジア・オセアニア圏」に属しています。この環域圏はおおむねかつての東アジア・東南アジアとオセアニアから成っています。現在の環東方アジア・オセアニア圏常任全権代表はマレーシア領域圏出身の人ですが、その前任者は日本領域圏の出身でした。

ところで、旧国連本部は“世界の保安官”アメリカ合衆国の首都ニューヨークに置かれていましたが、現世共本部は南アフリカ領域圏の都市ヨハネスブルグに置かれています。あれほど強盛だったアメリカは今どうなっているのか。これについてはいずれご報告しましょう。
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by komunisto | 2013-09-05 10:57 | 政治