動物権利法

2213年9月20日

21世紀の日本では今日から26日まで動物愛護週間だそうですね。知らなかったのですが、このことは動物愛護管理法で正式に定められています。しかし23世紀の現在、そのような特別なキャンペーン週間は必要ありません。動物権利法というさらに進んだ法律があるからです。

これは動物を愛護の対象とするのでなく、対等な人間の仲間として遇する考えに立って動物にも人に準じた権利主体性まで認める法律で、言わば動物版“人権宣言”です。

この法律では動物の野生状態を尊重することが原則とされ、飼育できる動物は法令指定の種に限定されます。そのうえ飼育者には動物の健康維持や埋葬等につき厳格な義務が課せられます。

やや驚かされるのは動物園・水族館に代表される動物の拘束的展示が禁止されていることです。このことは野生状態尊重の趣旨から導かれます。そのため旧動物園・水族館の多くは閉鎖もしくは希少動物の保護繁殖や傷病野生動物の救護を目的とする動物保護センターに転換されています。このセンターは飼育動物を写真やネット動画で公開することはありますが、公開展示はしません。

また動物実験は禁止されていないものの、他に代替し得る方法がない場合に限り、動物実験管理委員会の許可の下に認められるうえ、実験者は実験動物の苦痛の軽減・除去の義務を負います。

また動物の捕食・屠殺については、その動物が主食または主食に匹敵する死活的重要性を持つ場合に限り許されるという基準が適用されるため、かつて日本が槍玉にあげられていた捕鯨のように美食目的での動物の捕食は禁じられています。

興味深いのは「動物司法」という領域です。これは動物を当事者とする一種の民事訴訟で、公益法人である動物権利擁護協会が動物に代わって訴訟を提起する専権を与えられているのです。例えば開発によって生息環境を奪われる恐れのある動物に代わって協会が生息場所の保全を求めて提訴できますし、害獣駆除の差し止めも同様です。

最近も、過保護で殖えすぎ、樹木や農作物を食い荒らすとして駆除されかけたニホンカモシカが差し止め訴訟に勝訴したとの報道がありました。駆除を申請した農業機構は判決に強く反発し、控訴する方針とのことです。カモシカ対ヒトの訴訟合戦、果たして最終的にどちらが勝つのでしょうか。
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by komunisto | 2013-09-20 09:03 | 法律