電力事業機構

2213年9月26日

21世紀初頭の日本では福島原発の事故以来、電力供給のあり方が議論となり、電力事業の発送電分離や料金自由化、地域独占排除などの電力自由化推進が取り沙汰されていました。

そうした議論はしかし、当時モードであった新自由主義の立場から、規制の強い電力事業を市場に開放し、究極的には各家庭を含む電力受益主体が自由に電力会社を選べることを理想とする資本主義的「自由化論」でした。

23世紀の現在、電力供給は「日本電力事業機構」という単一の公益事業体が全土にわたって発送電すべてをまかなっています。おや、それではかつての地域独占を超える超独占企業体では?と思われるかもしれません。

ある意味ではそうなのです。しかし「独占」の意味が違います。未来の共産主義社会の独占は営利独占を意味せず、公益独占です。つまり環境的持続可能性を考慮した計画経済の一環としての「独占」なのです。

こうした「独占」は電力に限らず、他の基幹産業すべてで採られており、例えば「日本鉄鋼生産機構」とか「日本造船事業機構」などがあり、自動車ですら今や「日本自動車生産機構」が一括して自動車生産に当たっているのです。もはやトヨタも日産もありません。

このような生産体制は資本主義に慣れた者には理解しにくいところもありますが、計画経済が全世界に行き渡った現在では、これが世界標準モデルとなっています。

電力に話を戻すと、電力事業も「経済3か年計画」の中に組み込まれ、計画に基づき電力事業機構が日本中の電力供給を一括して担っているわけです。地方事業所はおおむね旧電力会社の所在地ごとに設置されていますが、長く東西で異なっていた周波数も統一され、電力融通供給の技術的な問題もクリアされています。

また以前ご報告したとおり、原発は全廃されているため、現在の電力供給事業は再生可能エネルギーで大半をまかなっており、風力や水力、太陽光、地熱など多種類の発電所が機構によって運営されています。
[PR]
by komunisto | 2013-09-26 09:57 | 経済