エスペラント語の普及

2213年11月1日

前回、23世紀には「チャンネル」という英語由来の外来語の代わりに「カナロ」というエスペラント語由来の外来語が使われることをご報告しました。例えば「チャンネル変えて」と言う代わりに「カナロ変えて」といった具合です。

なぜエスペラント語なのかと言いますと、23世紀世界ではエスペラント語が正式に世界公用語として普及しているためです。すなわち地球全体を束ねる世界共同体(Universala Komunumo[略称UNIKO:ウニーコ])の公用語がエスペラント語なのです。

エスペラント語はかねて19世紀末にリトアニア人の眼科医ザメンホフによって世界語として創案された人工的な計画言語ですが、長い間、世界語として正式に採用されることなく、エスペラント運動家・愛好家の間で使用されるにとどまってきました。

それが世界連続革命後、形骸化していた従来の国際連合に代わり、世界共同体が創設された際に、習得しやすい簡明な世界語としてのエスペラント語が見直され、議論の末に正式の世界公用語として採用されたのです。

ただ、公用語としてのエスペラント語は本来の正統的なエスペラント語とは若干異なり、かなり簡略化されていて、よりいっそう習得しやすくされています。その運用管理は世界共同体の下部機関・世界科学教育文化機関が行います。

こうした事情から、各領域圏でもエスペラント語が学校教育で必修化されているため、現在世界中どこでもエスペラント語は通用しますし、世界共同体はもとよりその他の重要な民際会議はエスペラント語で行われることがほとんどで、世界へ向けた学術論文等もエスペラント語で執筆されます。

世界公用語としてのエスペラント語は決して各民族言語を排除するものではなく、世界共同体を構成する各領域圏ではそれぞれ独自の公用語が運用されています。例えば、日本領域圏では当然ながら日本語が公用語です。またアイヌ語のような少数民族固有の言語の保護も世界共同体レベルで実践されています。

他方、21世紀までは事実上の世界公用語的な地位にあった英語は現在、英語圏の領域圏公用語の地位に限定されており、世界語としての地位を失っています。日本の学校教育でも英語必修化は遠い過去の話です。

そのため、かつては大半が英語由来だった日本語の外来語もかなりの部分がエスペラント語由来の単語に置き換わっているのです。カナロ(kanalo)はその代表的なものですが、コンピュータはコンプティーロ(komputilo)、インターネットはインテレート(interreto)です。

こうして世界がエスペラント語を通じて「言霊」的にも一つになったことは、海を越えたコムニカード(komunikado:コミュニケーション)を密にし、世界平和を維持するうえでも大いに役立っていると考えられています。
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by komunisto | 2013-11-01 13:26 | 文化