メダカの学校復活

2214年3月27日

私が子どもの頃、今も住む地元の地方市にはまだ多くの田んぼや用水路があり、メダカ、カエル、ザリガニなどの小動物は日常風景でした。それが、私が旧世界を離れた21世紀初頭には、田んぼは宅地や駐車場に変わり、小動物たちも姿を消していました。 

23世紀に飛んできた現在、どうなっているのか気になって、かつて田んぼがあったと記憶する地区を散策してみました。すると、何と田んぼが戻っていたのです。おそらく面積はかつてほど広くないと思われますが、田んぼの懐かしい風景は取り戻されています。

駅前や市街地の中心部などは200年前とそう変わらず、開発されたモダンな景観なのですが、一歩郊外へ抜けると田園が広がるというようなコントラストが印象的です。ポストモダン・シティという言い方はされませんが、そう名づけたくなります。

このような地方市における田園風景の復活は、「持続可能的再編」という政策のもと各地で実施されています。この政策は、ただ単に街に緑を増やそうといったレベルでお茶を濁すのではなく、郊外の自然の生態系の回復を目的に掲げています。具体的には、郊外での宅地や事業用地を制限し、田畑や森林の意識的な維持・復活に取り組んでいるのです。

これは資本主義時代の「都市再開発」政策を根本的に転換するとともに、食糧自給率の回復を目指して革命以来100年にわたって取り組まれてきた「農地再開拓」政策とも組み合わさっています。こうした歴史的な努力の結果、革命前には失われようとしていた水田を中心とする自然の生態系が復活してきているのです。

21世紀初頭には絶滅危惧種のレッドリスト入りしていたメダカをはじめ、レッドリストの登録数は激減し、メダカの学校やカエルの合唱が復活しています。すなわち、エコな美辞麗句にとどまらない生物多様性の回復が実現しているということです。
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by komunisto | 2014-03-27 15:24 | 環境