23世紀の冠婚葬祭事情

2214年6月13日

23世紀人は全般に儀礼的な事柄に関心が薄いので、儀式の類を極力省略しようとする傾向があります。そのため、冠婚葬祭のあり方も200年前とは大きく変化してきています。

例えば、結婚式。前にも報告したように、結婚という制度自体廃止され、すべて登録パートナーシップに置き換わっていますから、「結婚式」なるものも存在せず、特別な儀式はしない人が多いようです。

ただ、人によっては親族や親友を招いて簡単な披露フェスト(パーティーのエスペラント語)を開くことはあるようです。しかし、これとて昔の「披露宴」ほど派手なものではありません。

ちなみに、かつての「ブライダル産業」も存在しません。結婚式場という専用ホールもありませんし、特別仕立ての結婚衣装的なものもありません。披露フェストもカジュアルな服装で行われます。

一方、葬儀についても、葬儀を専門に手がける葬儀屋は存在しません。一般に人が死亡した場合、居住する市町村に届出が必要な点は変わりませんが、そうすると市町村葬祭事務所が遺体の移送・火葬までやってくれます。

葬儀に関しては、家族親族だけで済ませる近親葬が多いですが、葬儀を希望する場合は市町村営の葬儀所を利用します。しかし多くの場合、火葬した後の告別式的な葬儀で、通夜のような前葬はしないのが一般です。

23世紀とやや異なるのは、子どもが誕生したときにも披露フェストをする習慣が見られることです。もちろんこれも派手なものではなく、身内や親友を招くだけの簡素なものです。 

ちなみに、出生届または死亡届を出すと、首長に相当する市町村民衆会議議長名で祝意状または弔意状が渡されます。民衆会議というだけあって、住民の生死は大切に扱われるようです。
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by komunisto | 2014-06-13 10:04 | 社会