23世紀の宇宙政策

2214年10月10日

20世紀後半から21世紀にかけては、航空宇宙開発の時代でした。この時代、米国を中心とした世界の技術先進各国は競争的に宇宙開発を展開し、宇宙空間を軍事的・商業的に利用する野心を隠そうとしませんでした。

しかし、23世紀の現在、こうした「宇宙開発」という発想は大きく転換されています。現在、宇宙は「探査」の対象であっても、「開発」の対象ではありません。

国という政治単位が存在しないため、国ごとの競争もないことは当然ですが、宇宙探査は世界共同体の専門機関である世界航空宇宙機関が一手に担っています。以前にも報告したように、今や身近になった宇宙旅行をコーディネートするのも、この機関に属する宇宙観光局です。

しかし、世界航空宇宙機関の主任務は、まさに宇宙探査です。それは純粋に研究的なもので、軍事的な性格は持ちません。かつて、異星人との宇宙戦争を題材にしたアニメが人気だった時代もありますが、このような文化現象は宇宙の軍事利用という政策ともリンクしていたのでしょう。

宇宙の軍事利用があり得ない現在、今やそのような文化現象は見られません。現在の宇宙系アニメは、宇宙戦争より、異星間での平和的な外交関係や異星人との友情や恋愛を題材にしたものが主流です。

異星人はいまだに発見されていませんが、衛星の飛翔距離が伸びた現在、地球人が異星に向けて探査衛星を飛ばす時代になりましたから、ひょっとすると、どこかの天体で異星人のほうがUFO現象にとりつかれているかもしれません。

ちなみに、宇宙空間は誰のものかという究極の問題がありますが、宇宙探査に関する世界条約である新宇宙条約によると、宇宙空間は誰のものでもない自然の空間と定義されています。また天体の所有も禁止されています。
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by komunisto | 2014-10-10 11:32 | 政治