23世紀の中国

2215年3月8日

23世紀から振り返りますと、21世紀は中国の世紀でした。中国が米国と並ぶ超大国として台頭してきたのです。あれから200年、世界共同体という新たな世界システムの下、以前の記事で報告したように、旧米国は北アメリカ領域圏とアメヒコ領域圏に分割されていますが、中国はどうなっているでしょうか。

23世紀の中国は、中華連合領域圏という正式名称を持つ領域圏に姿を変えて存続しています。連合領域圏とは、かつての連邦制に近い構成体で、高度な自治権を有する複数の準領域圏がまとまって一つの領域圏を構成するものです。中華連合の場合は、現時点では20の準領域圏で構成されています。

領域圏は旧世界人には御馴染みの「国」ではないので、もはや「中国」という略語は使われず、中華連合領域圏を縮めた「中連領」もしくは「中連」という略語が使われるのですが、21世紀の読者にもわかりやすくするため、記事タイトルでは「中国」という旧語を用いておきました。

ちなみに、かつて分離独立運動も盛んで中国当局との衝突もしばしば起きていた西方のチベットとウイグルの両自治区は、それぞれチベット領域圏、ウイグル領域圏として独立の領域圏を構成しつつ、中華連合領域圏とは緩やかな合同領域圏―正式名称はチャイナ‐チベット‐ウイグル合同領域圏―を形成しています。

また台湾については、大陸と平和裏に統合され、中華連合領域圏を構成する準領域圏の一つ(台湾省)として存続しています。

こうした再編は、すべて21世紀末乃至22世紀初頭の世界革命の後、貨幣経済が廃止され、もはや経済的な利害関係にとらわれることなく、民衆の自発的な意思と平和的な協議により一滴の血も流さずに行なわれたのですから、旧世界人にとっては奇跡のように思えます。

ところで、近代中国と言えば共産党と切り離せませんが、中国共産党は現在解散されています。といっても、共産主義でなくなったからではなく、「共産主義が実現されたから」です。これも、一見奇妙なことなのですが、地球が共産化され、グローバルに共産主義が実現された現在、共産党は役割を終えたのです。

現在の中華連合では、世界共同体のシステムの下、各領域圏共通の標準制度となっている民衆会議が基本的な政治制度となっている点では、他の領域圏と変わりありません。ただ、人口は21世紀よりは若干減少したものの、なお10億人を擁する世界最大の領域圏です。

世界最大といっても、連合領域圏における準領域圏の自治権は相当に高度であるため、20の準領域圏はそれぞれが小さな領域圏のようなものですから、現在の中華連合は20の領域圏に分割されたに等しいものです。もちろん、これも民衆の自発的な意思によるもので、帝国主義的な分割とは全く異なるものです。
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by komunisto | 2015-03-08 11:31 | 政治