計画経済最前線

2215年7月6日

23世紀世界の最大の目玉は、計画経済です。これは日本に限らず、かつては強固な資本主義大国であったアメリカを含め、全世界で行なわれています。世界共同体は、そうした計画経済の司令塔的な役割も果たしています。

計画経済の具体的なやり方は世界共同体を構成する各領域圏によって若干の違いはありますが、通常は経済計画評議会(以下、評議会という)という会議体が担っています。言わば、計画経済の最前線です。評議会の審議は公開されており、先日見学してきました。

評議会の議事堂は東京ではなく、横浜にあります。一見すると、議会の議事堂のようです。実際、評議会は基幹産業分野の企業体の代表者で構成される一種の議会のようなものであり、官庁ではありません。

議場も議会のようなセッティングになっており、各評議員がそれぞれの個別計画案を持ち寄り、それをめぐって審議し、最終的な総合計画案に仕上げていきます。内容的には、経済政策限定の議会のような観があり、それなりの知識がないと理解が難しい高度な審議をしていました。

評議会は官庁ではないとはいえ、事務局を擁し、ここには環境的な観点から経済分析をする専門家である環境経済調査士という資格を持つ専門員が配置され、経済計画に必要な統計資料の作成・提供などの補佐業務をこなします。審議にもこうした専門員が参考人として出席し、求めに応じて詳細な統計などの報告を行なっていました。

計画経済は三か年計画を基本としているため、評議会の本会議が開かれるのは三年に一度ですが、評議会は計画期間中も経済計画の実行をモニターする責務を負い、必要に応じて計画を修正することもできるため、常設会議として機能しています。

ちなみに、23世紀における議会に相当する政治的な代表機関は民衆会議であり、こちらは名古屋に所在しています。民衆会議と評議会の関係は二院制的なものとされますが、民衆会議優越原則により、評議会の計画案が発効するには、民衆会議の承認決議を要します。

評議会は専門性の高い会議のせいか、傍聴人はまばらで、ほとんどは民間の経済専門家や研究者らしき人たちでしたが、野次などの不品行は一切なく、まるで専門学会のような高品質な審議が行なわれていたのが印象的でした。
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by komunisto | 2015-07-06 09:15 | 経済