リニア高速線網

2215年7月18日

先日、中央民衆会議議事堂のある名古屋までリニア高速線で東京から50分と書きましたが、このリニア高速線とは、そちら21世紀初頭の日本で政治問題化している中央新幹線のことではありません。これは旧「東海道新幹線」です。

23世紀のリニア高速線は、既設の全新幹線網を継承・統合する形で、東京と新大阪を基点に北端は旭川、南端は鹿児島中央までを一本に結ぶリニア高速線網に整理されており、「新幹線」という呼び名も「リニア高速線」に改称されているのです。

一方で、反対運動を押していったんは開業にこぎつけたリニア中央新幹線のほうは、革命後に廃止されました。理由は、環境破壊問題や地下鉄区間が多く、観光的にもマイナスだったことです。要するにリニア新幹線を新設することは経済合理性を欠くと判断されたのです。

そこで、革命後に、既存新幹線のオール・リニア化事業という形で、リニア高速線網の建設が始まりました。しかし、ほとんどの区間が高架線である既存新幹線をリニア化するというのは、大胆な計画のように思われますが、どのように克服したのか。

まず、何度も指摘してきたように、貨幣経済が廃されたことで、建設費の負担に悩む必要がなくなったことがあります。また中央リニア線で問題とされた超高速走行に伴う風切り音問題は、超高速走行区間を最小限にとどめるという実に単純な方法で解決したのです。

それでは夢の超高速走行というリニアの利点が生かされないのでは?と思われるかもしれません。しかし、以前のたよりでもご報告したように、23世紀の社会は徒にスピードを追求しません。リニア高速線にしても、例えば富士山付近のような風光明媚区間に到達すると、指定速度を落として走行したりします。

23世紀のリニア線の標榜最高可能速度は時速700キロに達していますが、実際の指定最高速度は600キロに抑えられ、しかも600キロ走行区間は人家が少ない区間などに限定されています。全体の平均時速は400キロ程度とされます。

とはいえ、リニア高速線で東京から名古屋まで50分ですから、旧新幹線の約半分の速達です。新大阪‐名古屋間はわずか30分弱ですから、中央民衆会議代議員の中には「リニア通勤」している人も少なくないとのことでした。
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by komunisto | 2015-07-18 09:46 | 経済