物々交換市場

2215年9月4日

23世紀は地球規模で貨幣経済が廃止されているのですが、一方で物々交換市場はかなり広範に存在しています。特にインターネット上の電子交換市場は内外に無数にあります。その最大級のものは、北米系のアマゾンクラという電子市場です。

クラとは、本来パプアニューギニアの経済慣習である儀礼的な交易のことで、一般的な物々交換とは概念的に違うらしいのですが、この電子市場で行なわれているのはネットを介した一般的な物々交換です。

アマゾンクラではあらゆる物品が日々交換されており、イメージとしては資本主義時代の電子市場アマゾンのようなものと考えればよいでしょう。実際、アマゾンクラは旧アマゾンを前身の一つとする企業体だそうです。

こうした海を越えた大規模な物々交換サイト以外にも、領域圏内部の大小様々な物々交換サイトが存在しており、電子物々交換はITと有史以前からの物々交換慣習とが組み合わさった現代的共産主義にふさわしいシステムだと思います。

オンライン上の電子市場とは別に、伝統的な青空市型の物々交換市場もありますが、これはどちらかというと、古着などの中古品の交換市場として活用されていることが多いようです。

これらの一般的な物々交換市場では、物々交換に供せられる物品の種類や数量が決められていることが多く、特に相手が見えない電子市場の場合はそうした交換ルールの適用が画一化されていて、交渉の余地がないため、実質上は貨幣交換に等しいとみる経済学者もいます。

ただ、個人運営の電子市場や顔の見える相対取引となる青空市場の場合は、交換ルールが画一化されておらず、何と何をどれだけ交換するかについて、個別的な交渉の余地があるようです。

ちなみに、前回のたよりでもご報告したとおり、通貨としては廃止された古物としての貨幣の物々交換市場もありますが、この場合に交換される貨幣は貨幣経済における交換媒体としての通貨ではもちろんなく、あくまでも古物としての扱いとなります。
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by komunisto | 2015-09-04 11:45 | 経済