<   2016年 08月 ( 1 )   > この月の画像一覧

2216年8月20日

23世紀には通称で人工知能憲法と呼ばれる法があります。これは人工知能の管理・統制についての基本法であって、世界中で適用される世界法(条約)です。人工知能の発達が始まったばかりの21世紀初頭の人々には少しイメージが湧きにくいかもしれません。

なぜこんな法律があるのかというと、それは革命とも関連しています。23世紀の世界秩序を形作った100年以上前の世界革命の前、人工知能は異常な発達を遂げ、人類社会の新たな支配者となっていました。というと、大袈裟なのですが、当時は人類が人工知能に依存し過ぎていたのです。

人工知能はあらゆる分野で人間の諮問に答え、膨大なデータを検索解析して、高度な答申を出すまでになっていました。その結果、学者や医者、法律家といった専門家たちも自ら思考し、責任ある決定を下さず、人工知能に論文や書面を作成させる始末でした。

21世紀のSF映画にあったように、人工知能が暴走して人類と戦争になるようなことはさすがにありませんでしたが、人工知能が不適切な答申をしたために、重大な判断ミスや事故が生じるというケースは多発していました。しかし、専門家や政治家たちも、それらを人工知能のせいにし、自らは責任を回避していたのです。

それでも、巨大企業と化した人工知能製造メーカーと結託した政治家たちは状況を変えようとはしませんでした。そうした中、立ち上がった世界の民衆は「人工知能からの自由」ということも革命の旗印として掲げたのです。

結果、革命後、人工知能はその活動目的や範囲が法的に厳しく統制されるようになり、人工知能への安易な依存は禁じられました。人工知能の誤りに対しては、人間が責任を負います。人工知能憲法は、そうした新たな立憲主義の規範を作り出したのです。

その基本思想は、人工知能は決して人類の主人ではなく、人類の手段であるということです。その点では、人工知能も他の伝統的な機械類と同じです。人間は必要に応じ人工知能の助けを得ますが、最終的に責任ある決定を下すのは人間なのです。

ちなみに現在、人工知能は昔の百科事典代わりの百科人工知能というような形で家庭の中にも溶け込んでおり、私も一台所持しています。これはあらゆる用語や概念について、その定義や内容に関する適切な資料・データ等を提示してくれる大変便利な人工知能です。
[PR]
by komunisto | 2016-08-20 16:12 | 法律