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「創職」の夢と現実

※本記事以前の記事は、旧タイトル『新時代流コラム』として掲載されたものです。

「創職」なる言葉を自分で思いついたつもりでいたら、すでに先を越されていた。それはともかく、既存の職業に就く「就職」ならぬ自ら新たな職業を創り出す「創職」は、少しでも自分らしく創造的に生きようと志す者にとっては夢であろう。

例えばブロガー。すでに事実上職業的にブログ書きをする人は数多いが、ブロガーが職業として確立されているとは言えない。多くは無報酬で発信しているのが実情だろう。

他にも、自分で好きな職業を創り出すことは自由だが、問題は経済的に成り立つかどうかだ。現存社会は貨幣経済で回っている以上、一定の仕事を日々反復・継続して、対価を原則としてカネで受け取らなければ、生活は成り立たない。

結局、無報酬の仕事はボランティアや趣味道楽の延長で終わる。貨幣経済の常識では、ボランティアや趣味道楽は「職業」として認知されない。ということで、創職は決して容易でない。

昨今、一部で言われている「創職」とは、就職難の時代、就職にこだわらず、自力で職を作り出そうといった趣意で、要するに「起業」のすすめの別表現であろう。

しかし、そうした狭い意味での創職は景気回復で求人が増えればすみやかに忘れられるであろうし、安易な脱サラ起業はかえって借金漬けの破産につながりかねないリスクを伴う。

本来の創職とは、好・不況にかかわらず、文字どおりに自分らしい新たな職業を一から創り出すことの謂いであるが、そんなことは貨幣経済の権化たる資本主義社会では極めて難しいというのが現実である。

いずれにも適性を欠く既存職業に自己を当てはめることをとうにやめた筆者にとっては、ホームレス化の足音が近づく正念場に入ってきているこの頃である。