フリースクールな学校

2214年2月3日

先日、近所にある基礎教育課程の公立学校を見学してきました。23世紀の学校は一般市民に対しても随時見学を認めているので、事前予約を取れば、授業時間中でも自由に(ただし案内人付きで)見学できるようになっているのです。

前にご報告した通り、23世紀の基礎教育課程(義務教育)は全13学年一貫制ですが、見学した学校は第5学年から第9学年までが在籍する中等段階の学校です。旧制ではほぼ小学5年から中学2年あたりに相当する一番難しい時期の子どもたちが集まっています。

教室を見て驚かされたのは、私が通った20世紀の学校のように机が黒板に向けてきれいに並んでいないことでした。グループに囲んでいるものもあれば、一人机もあるという具合にばらばらなのです。一瞬学級崩壊?という観もあるほどです。

案内人に聞くと、現在の授業スタイルは教師が黒板の前で説明するのを生徒が座って拝聴する講義形式ではなく、一人もしくはグループでそれぞれの課題を見つけて、わからないところを教師に聞くという自習スタイルなのだそうです。

教科ごとに統一の教科書はあるのですが、その内容は昔のように解説調ではなく、最小限の基礎知識だけを与えてあとは自分で課題を見つけさせるという探求型の構成となっています。簡単に言えば、問いに答える学習から、問いを見つける学習への転換です。そうした探求は一人でしてもいいし、グループでしてもよく、そのため机の向きもまちまちなのです。

教科書は紙書籍ではなく、教科書専用端末に一本化されているため、重いランドセルも肩掛けカバンも不要、手ぶらで登校する生徒も珍しくありません。教科書専用端末はインターネット接続も可能で、学校に大型パソコンを常備する必要もありません。

さらに先進的なのは、中等段階からは時間割も生徒が各自で作成するという旧大学のような仕組みになっていることです。従って、学級ごとに合同で授業を受けることはありません。学級という制度自体も議論の末、10年ほど前に廃止されたそうです。これによって、かつていじめの舞台となりがちだった学級が消え、いじめも激減したとのことです。

要するに、23世紀の学校は公式制度でありながら、実質上はフリースクール化されていると言えるでしょう。21世紀の保守的教育者たちなら顔をしかめるかもしれませんが、私が見た生徒たちは皆生き生きとしていたのが印象的でした。
[PR]
by komunisto | 2014-02-03 10:13 | 教育