既製品社会か

2214年7月13日

田舎で自給自足生活を送る21世紀の読者S氏から、23世紀共産主義社会でも量産既製品の供給体制が続いているなら、それを無償化しても既製品頼みの資本主義時代と本質上変わらないのではないか、という問題提起のお便りをいただきました。

たしかに23世紀社会は完全自給自足社会ではありません。生産様式は変わったものの、基本的な生活物資については量産既製品の供給体制が続いております。その点では、原始農耕共産社会とは大きな違いがあります。

ただ、資本主義時代と全く変わらないかと言うと、現在では職人的生産方式が復活しており、家具とかインテリア関係の調度品や服飾などは職人工房で製作され、注文生産も行われます。以前の記事でご報告したように、自家用車までもが注文生産方式となっています。

食品関係は、消費事業組合を通じた地産地消政策の定着により、地方的な特色に富んだ品揃えになっています。そのため、かつてのように全国どこの店(供給所)でも同じメーカーの規格品を扱っているということはありません。

S氏のように、主義として自給自足生活を送っている人たちも増えています。計画的な職業配分制度のおかげで、職住近接が実現しているため、田舎に住んで半自給自足のような生活をすることはしやすくなっているからです。 

特に農業共同化の現場である市民農場では週末だけのパート農務員も雇用していますから、週末農業に従事する人は多いようです。農務員は農産物の一部を自家用に収取する権利が認められるので、その限りでは自給的な暮らしになります。

このように、完全な自給自足生活を理想とするなら、23世紀共産主義社会には不徹底の不満があるかもしれませんが、むしろ分業体制を維持しながら自給自足的な要素を取り入れるという不徹底さに長所があると見る余地もあるように思われます。
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by komunisto | 2014-07-13 09:16 | 生活