身近な路面電車

2214年9月11日

23世紀には路面電車の復活と普及が顕著なのですが、我が市でも、かつてはバス路線だった隣の市までの路線が路面電車(エスペラント語でトラモ)に置き換わっていたので、子どもみたいですが、用もなしに試乗してみました。

出発点は地元幹線鉄道の市中心駅前です。一時間に二、三本しかないのはバス時代と変わらないようですが、路面電車ですから、当然線路が敷かれています。ちなみに、以前報告したとおり、貨幣経済ではないため、運賃という制度もなく、無賃乗り放題です。

ただし、運賃はなくても、切符はあります。正確には乗車証明券と呼ばれるのですが、一回券と定期券とがあり、乗車の際、停車場備え付けの機械に通すか、機械のない停車場では乗務員にスタンプを押してもらいます。

しばらく待ってやってきた電車は一両の単行運転ですが、ワンマンではなく、車掌が乗務しています。これも報告したように、人減らしの「合理化」という発想は23世紀にはありません。また女性の鉄道員も常識で、試乗した時の電車はたまたま運転士・車掌ともに女性のコンビでした。

さて、近代的に整備された駅前を出発した電車は、少し行くともう市街地を抜け、田園地帯に入ります。地方市とはいえ、資本主義時代には郊外まで宅地開発が進み、田畑も消滅しかけていたのですが、今は郊外に田畑や林が復活してきています。

地方市のさほど広くない道路上を自動車と併走するため、広い隣市駅前以外は単線が基本で、途中上下線の行き違い可能な複線の停車場は一箇所だけでした。

電車はゆったりしたスピードで田園地帯を進み、次第に隣接市の市街地に入っていきます。隣市駅前に出る乗客が増え始めたと思うと、もう終点に到着です。この間、上下線交換待ちや信号待ち時間を含め、40分ほどの「旅」でした。
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by komunisto | 2014-09-11 09:19 | 生活